2000/02/4 平成9年卒 外山 敬
「1998年ICUサイクリング部夏ラン in 北海道 阿寒湖〜サロマ湖編」
寒さの続く阿寒湖、夏なのに‥‥
夏にも関わらず、ストーブが欲しくなるほどの寒さだった昨夜から一晩。朝になっても相変わらず寒い。北海道の夏って本州に住む僕らの常識を越えている。
今日は、ランの最初っから峠越えなのだが、霧も出てきてますます寒い。途中のドライブインでは、お店の人と交渉してお湯を売ってもらい、カップラーメンをみんなですする。手がかじかんでかじかんでうまく食べられない。このドライブインを過ぎてもまだまだ登りはあるのだ。
自転車の場合、登りでは登山と一緒で汗が出てくる。ところが下りの時には、体を全く動かさないので、登りでかいた汗が、下りのスピードで一気に飛んで寒い寒い。膝を痛めているある人は、下りで冷やさないように、ペダルを逆向きにくるくる回していた。
今日の目的地は、摩周湖の南にある摩周湖ユース。だけど、イマイチこの日は印象が薄い。峠を越えてからの記憶といえば、初めて馬に乗ったことぐらい。思ったより高くて、たてがみがバリバリしてた。
明日は、ペアランの日。どうなるかな?
はぐれメタルで屈斜路一周
今日の行程はわずか 20km なので、普段のように4人の班を作って走るのではなく、男女でペアを作ってルートも自由に走る。ところが、今回のランでは男子のほうが多かったので、運悪く男子と組むことになってしまった。せっかく何か新しい縁が生まれるかな、と期待したのになあ。
男同士になったからというわけではないのだが、ルート選定に関して、ペアの相手と折り合いが付かず、結局、2人で走ることはやめ、ソロランにすることにした。名付けて『はぐれメタル』! こうなったからには、ソロラン中に誰かに出会ったらすぐ逃げなくてはいけない! 幸い僕のルートは、みんなが通りそうにないオフロード(舗装路ではない道)。屈斜路湖の北側半分を周回する、22km の道だ。
まず、摩周湖ユースを出発してからは、次の宿営地、屈斜路湖畔のキャンプ場まで 20km を突っ走る。この日レンタカーを借りて、遠く釧路湿原まで観光に行く別の班4人とほぼ同時にキャンプ場に着き、設営して荷物を全部放り込む。これで身軽になった。
リスとシカと一緒にオフロード
そのあとは、一路オフロードの入り口を目指して
10 km。そしていよいよMTB購入をしてから初めてのオフロード。僕の自転車には、サスペンションが着いており、前輪からのショックを和らげてくれるはずだが、どれくらい効果があるのだろうか?,と思って突っ込む。 『いぃぃーやっほーい』。きっもちいいねえ。右手に屈斜路湖の中に浮かぶ中島をみながら、車の轍がある道を突っ走る。途中では、リスが2匹お出迎えしてくれた。エゾリスではなくて、普通のリスだ。湖畔にも降りてみたが、意外と汚い。化学製品がまじって出来たと思われる黄色い泡が浮かんでおり、ちょっと悲しい。クッシーもきっと苦しんでいることだろう。 |
オフロードを楽しむこと1時間半。十分に満足して久々に舗装路に出たところで、こんどはエゾシカがお出迎えだ。ちょっと遠くだが、3頭ぐらい確認できる。すたすたと歩いていった。いいねえ。もちろん、熊にはお会いしたくない。舗装路に出たあとも、荷物がないことをいいことにガンガンペダルを踏んでそこら中を走り回り、結局このラン最長の 95km を走ってキャンプ場に帰還。ちょっと遅刻してしまい、申し訳ないです。
道に迷ってしまったぞ
ソロオフロードランをしっかり堪能した翌日は、サロマ湖まで。
美幌峠から振り返ると、それはきれいな屈斜路湖が見える。
屈斜路湖からサロマ湖まで行く道はいくつもあり、いろいろなルートが取れる。
そこで、たまたま全員がMTBになった我が班は、途中6キロのオフロードがある道を採用。他の班とは離れて、1班別の道をたどる。
ところが、石北本線沿いに走っていたはずなのにいつの間にか訳の分からないところに出てしまったぞ。一本道のはずなんだけどなあ。辺りを見渡しても、一面、畑ばっかりで目印になるものなんかありゃしない。1/25.000の地図なんか使っているわけもなく、大まかな1/200.000の地図を使っているから、どっちに向かって良いのか???。おっ、ここで農作業をしている人達発見。さっそく現在地とこれからどうやっていけばいいのか教えてもらう。什器を止めてまで教えてくださって大変に感謝です。
道に迷って農作業をしている人に道を聞いた
楽しい楽しいオフロード
大幅に時間をロスしたのと、風が強いのと、昨日走りすぎたのとで、疲れが出てしまって、先頭を引っ張れなくなり女性に交代。情けない。時間ロスで遅れているので、だんだん空が暗くなってきた。なんとか明るい内にオフロードを通りきらないと、道が見えなくて危ないので、ちょっと急ぐ。
ようやくオフロードに到着と思ったら、いつまでたってもオフロードが現れない。地図ではもうオフロードになってもおかしくないのにな。また、道を間違えたか?、とまでは思わなかったけど、せっかく遠回りしてきたのにオフロードがないなんてつまらない、と思っていたら、下りになるところで待ちに待ったオフロード登場。つらい登りは快適な舗装路で、楽しい下りは魅力的なオフロードという最高のパターン。今度は、1人じゃなくて4人で楽しく下る。3キロくらいあったかな? そして、真っ暗になってしまった道を急いで急いでサロマ湖ユースまでの道を走ったのでした。
次回最終回予定 お楽しみに
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